東京都江東区で身元不明の女性が殺害され、隣人の星島容疑者が住居不法侵入の疑いで逮捕された事件。どうして警察はあのような異例の早さで動いたのだろう?今のところわかっているのは逮捕の決め手となった証拠が東城さん宅で残された微量の血液、そして細工された指紋の跡が見つかったこと。極めて少ない状況証拠のうえ、警察が逮捕に踏み切ったのは何なのか?遺体もまだ見つかっていない。逆に考えると、もうすでに警察の方で相当証拠をつかんでいて、それが逮捕の決め手になったのかもしれない。
 ともあれ今回の事件は、防犯機能を逆手にとられた犯行である。本来、外部の不審者から身を守るべき防犯カメラやオートロックが全く意味をなさなかった。おそらく最初は警察も外部犯を疑って、カメラの解析をやったと思うが、まさかその住人が犯人だったとは誰も思いもしなかったろう。隣人が犯人ではどれだけ防犯対策をやっても気休め程度にしかならない。どうすればいいのか?
 逮捕前、ひとり堂々とマスコミの取材に応じる犯人のあの姿。捕まらないとでも思っていたのだろうか?逮捕されてから後の供述内容もテレビで見る限り、不確かな点が多い。嘘をついているのだろうか?それとも供述内容を曖昧にして遺体なき殺人にしようと画策しているのか?犯人は単独か、複数か?謎の多過ぎる事件である。