チリの決選投票が楽しみだ。チリは前政権で民営化や教育などで政策を推し進め、中南米で初めてOECDに加盟した国。最も安定した民主主義の国である一方、ドラッグの蔓延が激しい。現政権で住宅開発が進んでいるから、貧困はひとまず撲滅されるだろう。貧困というより、スラム街の一掃が目標らしいから完全には無くならないだろう。メキシコでは、警察の腐敗が進んでいることから、大卒以上の学位を有した、有能な連邦警察官を育成しようとしている。まあ、無理もない。アフガニスタンでは国家和解令という悪しき法令がために、政治家や官僚の汚職が特赦で済んでいたのだから。つい先月、同法令が最高裁違憲となった。あのザルダリもいつまでも逃げられまい。

 さて、cop15のにぎわいはどうか?中国をはじめアフリカ諸国など開発途上国が、次々と猛反発を繰り返している。結局、最後は金で解決、ということになり兼ねない。なぜならアメリカを含めて、特に中国、インド、ロシア、ブラジル、こうしたbrics各国が会議にあまり熱心でないからだ。熱意が冷めてやむを得ない。今日の英字には中国も太陽パネル、環境自動車など環境技術開発を進めているとあった。一部には途上国と先進国が歩み寄って、資金援助を進める交渉が進んでいるらしいが、うまく行くかは疑わしい。開発資金がまともに振り向けられればいいが、ご多分にもれず開発途上国は腐敗がつきものであるから、どこに資金が流入するかわからない。

 オバマがアフガン増派を決めたか、決めなかったかの瀬戸際で、イラクの油田開発の利権めぐるオークションが開催された。中国やロシアの石油企業が多くの利権を獲得した一方で、アメリカはごくわずかの企業しか参入できなかった。これはイラクアメリカをけん制しているともとれるが、ひとつにはクルド民族との対立がある。