最近は、イランの核開発に関する報道、米国の医療保険法案などあんまり目立ったことがない。CNNまでToyotaのリコールにもっていかれている(笑)。こうしたものは、何度も何度もメディアで取り上げられ、こう着状態が続いているからだろう。つまり目立った進展がないということ。

 これは2、3日前のnewsweekから。ハイチではrestavekと呼ばれる子どもの雑用係がいる。restavekとは兄弟姉妹、家族などの面倒を見る子供のこと。これは奴隷ではなく慣習の一つで、特に田舎の貧しい家庭の親は、自分の子供を裕福な家庭に送り、手伝いをさせている。

 だが、地震後restavekの需要は減少している。ひとつにポルトープランス市内に暮らす都市住民が移住したためだ。ところが地震後の経済的打撃にあえぐ貧困世帯にとっては、我が子とはいえ、貸し出そうとする親が増えているのも事実。おそらくカネになるのだろうと思う。そういえば、アメリカ人のバプティストの連中も同じようなことして裁判かけられてるんだっけ。ドミニカ共和国なんかに送ってどーすんのって感じ。もっともCNNでは養子縁組の成功例も紹介していたが。


 イランの核開発で、何が問題かと言うと、イランが核の平和利用に拘りすぎていることだ。国際社会が一致して(中国、ロシア除く)、制裁決議の方向に向いているにも関わらず、だ。国連案ではイランの持っている高濃縮ウランを海外に送り、低濃縮に変えてもらって、核関連施設に送り込むよう求めている。どこからこんな安心し切ったことが言えるのか?

 たしかに医療用の同位体を製造する原子炉が必要だから、核が必要だという理由もわかる。ガンなどの医療進歩が滞っている地方の現状もよくわかる。しかし、医療技術の進歩と平和を脅かす核の脅威とは別個に考えなくてはならないと思う。

 同じ中東のインドでも、貧困層のがん患者が増え続けている。発症件数は今年度の1200万人から、2030年までには2700万に突破するという。貧しい人が都会の病院に訪れる。予約が先まで埋まっている。医療保険がバカ高い。こうしたアメリカの問題にも似た構図がインドに見受けられるのだ。