今年は随分と早いペースで一年が過ぎた。巷はクリスマスクリスマスと騒ぎ立てているが、単なるお祭り騒ぎでしかない。これは日本だけの独特の習慣でキリスト教国では2週間程度は普通にお祝いするのだそうだ。それを考えると日本ではたった2日のために莫大な人と金とモノが右から左へ怒涛のごとく流れていく。デパートの商戦も、テーマパークも、映画館も、何もかもがクリスマスという言葉独特の暗示により誰しもが浮かれ騒ぐ。
 日本はキリスト教国でないからクリスマスを祝いたくないという意見をよく耳にするが、我々は宗教に基づいて祝うわけではない。例えばケーキを買って食べたり、おもちゃを子どもに買い与えたりする習慣は江戸時代にはなかったはずだし、そんな人はまずキリスト生誕のことも何も知らない人だろう。実際に日本のキリスト教信者は1割に満たないという。よって、宗教に基づく祝祭日だという考え方は日本ではもはや通用しなくなっていると考えてよい。…まぁそれで日本の数多くの企業が少しでも儲かるなら貢献してやってもよい、というのが大抵の人の意見ではないか。