大学全入時代と言っても難関校は以前ハードルは昔のままで、子どもが減って少ない枠に殺到してしまっている。俺も難関校狙っていて、見事にその枠内を外された者の一人だ。今は放送大学に通っている(通っているというべきか?)から、その辺がよくわかる。あそこは文部省の認可を受けた社会人を対象とした正規の大学で、今最も市民に開かれた大学の一つだ。国もしくは教育機関少子化対策の一環として、最も進めなければならないのはこの部分で、大学はもっともっとオープンにならないといけない。日本のどっかの大学みたいに難関校だと言って威張っていると、完全に国際競争力からは置いてきぼりはくらうわ、お金は集まらないわでどんどんこれから潰れていく。だからこそ留学生の確保、社会人受け入れ、国あるいは企業との協力など生き残りをかけて必死なわけだ。学生も然りだ。もしこのまま大学経営が本流になり、大学教育がおざなりになればいくら優秀な人材を寄り集めても意味はない。俺は思うのだが大学はあくまで大学教育に熱心であるべきで、もう少し緩やかな余裕を持って改革を進めた方がいいかなと思う。まるで経営ノウハウのないド素人がいちから畑の土壌から育て上げるようなものだ。何のための誰のための大学教育なのか、もう一度考えてもらいたい。
 我々日本の学生に失望してもらいたくないのだ。なかには本当に熱心な学生はたくさんいる。探そうとしないだけだ。家庭の経済的理由で進学を辞退する学生はそう多くないとは思うが、大学はもっとオープンになる必要がある。もちろん年齢を超えて、社会的地位を超えて。それかアメリカみたく、一度学生を入れて勉強しない人間は止めてもらうようにするとか、もっと対応策を検討する余地は残されているように思う。