地図の黄河に星座を全部浮かべて

 まるでご主人不在中に部屋に忍び込むゴキブリと一緒だな。勝手に貼っつけんの止めてもらいたいね。って言ってもやるんだよな。クズは。
初盆ということで、田舎に帰る。正直うっとしい。行きたくもない。まあ、親父の運転の交替と冠婚葬祭の不義理は許されないという、どうしようもない理由で行くことにした。うちの車はセダンタイプなのだが、以前帰った時も、行き帰りシートは倒せないわ、会話はないわで、辛かった。父親と何話す?急に心臓がどきどきしだして、酸欠のような状態になったことがあった。ずーーーっと助手席に乗っていて、高速のど真ん中で今このロックを外したら…なーんてたまに考えたり。嘘だけど。だから今回も二の足を踏んだ。以前長期間密閉された空間と言うのが苦手だということがわかっただけに。

 それに旅に出ると肝心の新聞が読めない。たった2,3日ぐらいと言われても、困る。現在の主要な情報手段は新聞しか使うことはないのだから。PCも使い勝手はいいが、本当にほしい情報が手に入るのかと言うと必ずしもそうではない。他方、新聞は自分の目で確実に追う。知りたいと思うことの内容にもよると思うが、不特定多数の集団が巨大な情報網を形成するネットの世界よりも、年間購読料を支払うことのできる人で、編集者が責任を持って真実を暴きだす(あるいは出そうとする)紙メディアのほうがいい。そっちのほうが信頼できる。だから、俺は新聞・雑誌への情報依存度が高い。他にもいるだろうが。みんなが発展途上国だというヴェトナムだって、新聞が主要なメディアなんだから。イデオロギーの違いこそあれ、メディアの発達は否定できない。

 …あ、そういや、愛媛まで受けに行った時、ホテルでテレビを見ていたら、NHKでヴェトナムについてやっていた。やはりそこでも民族対立のゆがみはあって、対立する一方の民族がラジオ局を開設して、融和をはかりましょう、みたいな内容だったと思う。世界中、見渡せば紛争なんか星の数ほどある。今最も分かりやすい例で言うと、ホンジュラスだろう。軍事指導者が大統領のゼラヤ氏を追い出して随分経つ。今は国境付近で本国復帰に向けて調整中とのことだ。ウルグアイが両者の仲介役を務めているが、軍部は話し合いに応じる気配はない。