newsweekより。

 ギリシャは2つの大きな問題を抱えている。1つは福祉国家の未来、他方は欧州の単一通貨ユーロだ。前者ではギリシャ少子高齢化が進んでいて、政府が全面的な歳出削減を行っても、高齢者への経済援助は増える一方だ。日本と似ている。

 09年度の政府の債務はGDPのうちの113%を占め、同年の予算赤字はGDPのうちの12.7%だった。債務のうちの3分の2は外債であった。このギリシャ債務不履行で、他のユーロ圏の国の債務を支払う能力まで奪ってしまうことになる。

 問題の解決策のうちの一つは、ギリシャが借財を減らすために厳しい政策を行うということだ。すでに政府職員の削減、アルコール、タバコ、燃料に対する増税、公務員給与のカットなど行っている。

 そして、通りに5万人近くの人々が集まり、大規模な暴動騒ぎが起きた。これにより、ギリシャの厳しい財政状態を隠してきた財務省一般会計局の窓ガラスが割られるなどした。米国の銀行によると、ギリシャの全体債務は、09年度で推計3千億ユーロ(4060億ドル)になるという。


…少し前、原油が上がり始めたころ、タイなどでもデモが起こっていた。それから「PIGS」に代表される残りのポルトガル、スペインなども厳しい財政状況が続いている。いずれも2ケタ台の失業率で、アイスランドでもギリシャに先駆けて政府職員の削減、大統領の給与のカットまでに及ぶ。

 いずれ問題がユーロ圏を飛び越えて、日本にも飛び火するかもしれない。